霧と虹に現れた二人
カーネミロハエ(Kānemilohae)の力によって二度目の命を得たロヒアウ(Lohiʻau)は、彼とともにキラウエアのペレのもとへ向かいました。二人がやって来ると、ペレは中へ入るよう呼びかけます。先にカーネミロハエが入り、そのあとをロヒアウが続きました。
すると家の中は灰色の霧に包まれ、あたりが暗くなります。その中には、いくつもの虹がかかっていました。やがて霧が晴れ、虹が消えていくと、カーネミロハエとロヒアウの姿が現れます。
二人が座っていたのは、クプアの鳥ハルル(Halulu)の大きな翼の上でした。ハルルの翼は以前にも物語に登場し、ロヒアウの親友カウアカヒアパオアがペレのもとを訪れたとき、ペレはその翼の上で美しい姿を現しています。
そして今、その翼の上にいるのは、カーネミロハエと二度目の死から戻ったロヒアウです。一度はペレの命によって焼かれたロヒアウが、再び生きた姿で彼女の前に戻ってきたのでした。

ペレが課したカイオキア
ここで再び重要になるのが、カイオキア(kaiʻokia)です。最初にこの決まりを置いたのは、ペレでした。
カウアイ島ハーエナでロヒアウと過ごしたペレは、プナへ戻る前に、ロヒアウがほかの女性と親密な関係を結ぶことを禁じます。それがカイオキアでした。
ペレが去ったあと、ロヒアウが別の女性に心を引かれる場面でも、この決まりが二人のあいだに残っていました。のちにヒイアカがロヒアウをカウアイから連れ戻したときにも、カイオキアは消えていませんでした。
ロヒアウとヒイアカの旅より前から、ペレとロヒアウの関係には、この決まりが置かれていたのです。

今度はロヒアウが置く
二度目の命を得たロヒアウがペレの前に戻ったとき、カイオキアは再び二人のあいだに現れます。しかし、今度は立場が逆でした。
カイオキアを置いたのは、ロヒアウです。かつてはペレがロヒアウに課した決まりでしたが、今度はロヒアウの側から、ペレとのあいだに境界が置かれます。
このときロヒアウが望んでいたのは、ヒイアカでした。ペレがロヒアウを見つけ、ヒイアカをカウアイまで迎えに行かせたことから始まった長い旅。その終わり近くで、ロヒアウ自身の意思がはっきりと示されます。

ペレがカイオキアを解く
ロヒアウが置いたカイオキアを、ペレは解きます。
かつてカウアイで二人が出会ったとき、決まりを置いたのはペレでした。ペレはロヒアウに、ほかの女性と親密な関係を結ぶことを禁じていました。
けれども、二度目の命を得て戻った今、カイオキアを置いたのはロヒアウの側です。彼が望んでいる相手は、ヒイアカでした。
ペレがここで解いたのは、そのロヒアウが置いたカイオキアです。物語の初めにペレが課した決まりと、今回のロヒアウの行動とでは、立場が入れ替わっています。
最初はペレの側から結ばれた二人の関係に、今度はロヒアウ自身の意思が示されたのでした。
ヒイアカはオアフに
そのころヒイアカは、すでにキラウエアを離れ、旅を続けていました。カーネミロハエがロヒアウの魂を伴ってオアフ島の沖を通ったとき、ヒイアカはその近くにいました。
しかし、海上を進む赤い雨雲の正体を、ヒイアカは見抜くことができませんでした。その後、彼女はホノルルのペレウラ(Peleʻula)のキルの場にとどまります。
二度目の命を得たロヒアウと、オアフにいるヒイアカ。
離れていた二人の道は、いよいよもう一度重なろうとしていました。


