ハワイ語の曜日は数字からできている
ハワイ語で「月曜日」は何と言うかご存じですか?
正解は「Poʻakahi(ポアカヒ)」です。 実は、ハワイ語の曜日には面白い共通点があります。月曜から土曜までは、すべて「Poʻa(ポア)」で始まり、後半に数字がつくのです。 たとえば「Poʻakahi」の「kahi」は「ʻekahi(一)」のことで、「月曜=一番目の曜日」という意味になります。 以下のように続きます: – Poʻakahi(ポアカヒ)=月曜(1日目)
– Poʻalua(ポアルア)=火曜(2日目)
– Poʻakolu(ポアコル)=水曜(3日目)
– Poʻahā(ポアハー)=木曜(4日目)
– Poʻalima(ポアリマ)=金曜(5日目)
– Poʻaono(ポアオノ)=土曜(6日目) このように、月〜土の曜日は、数字と曜日がセットになっているんですね。
出典:Pukui & Elbert, Hawaiian Dictionary (University of Hawaii Press)
日曜日だけはちょっと特別
月曜から土曜までが数字に由来しているのに対して、日曜日だけは他と違います。 ハワイ語で日曜日は「Lāpule(ラープレ)」といいます。この言葉には「礼拝の日」という意味があり、キリスト教の影響を色濃く受けています。 「pule」は「祈り」「礼拝」を意味する言葉で、「lā」は「日」を表します。つまり「Lāpule」は「祈りの日」=「日曜日」というわけです。 この名前は、19世紀にハワイにキリスト教が伝わったことで定着しました。それ以前には曜日の概念そのものがなかったため、宣教師たちが一週間の構造とともに名称を導入したと考えられています。
出典:Hawaiian Historical Society, Missionary Letters Archive
曜日と数字のスペルがちょっと違う理由
ハワイ語の曜日は、数字と深い関係があります。たとえば「Poʻakahi(月曜)」の「kahi」は、ハワイ語で「1」を意味する「ʻekahi」に由来しています。 でも、ここでちょっと気づく人もいるかもしれません。「あれ?数字の綴りとちょっと違わない?」 たとえば: – ʻekahi(一)→ Poʻakahi(カヒ)
– ʻelua(二)→ Poʻalua(ルア)
– ʻekolu(三)→ Poʻakolu(コル)
– ʻehā(四)→ Poʻahā(ハー)
– ʻelima(五)→ Poʻalima(リマ)
– ʻeono(六)→ Poʻaono(オノ) 曜日では「ʻe」の部分が落ちたり、語幹だけになっていたりするんです。これは、ハワイ語の音のリズムをなめらかにするための変化です。 たとえば「Poʻaʻekahi」だと音が重くなるため、「ʻe」を取って「Poʻakahi」にした方が自然に聞こえます。 こういった変化は、ハワイ語のなかでもよく見られる特徴で、意味は保ちつつ、発音しやすいようにアレンジされているんです。
出典:Pukui & Elbert, Hawaiian Grammar(University of Hawaii Press)
ハワイ語の曜日で予定を話してみよう
曜日がわかると、ハワイ語でちょっとした予定も言えるようになります。むずかしい文法は気にせず、「曜日+ひとこと」でOKです。 たとえば: – Poʻalima – フラの練習の日!
– Lāpule – ゆっくりお休みの日
– Poʻalua – 友だちと会う日 こうやって、曜日に自分の予定や気持ちをくっつけるだけで、ハワイ語がぐっと身近になります。 「今日は Poʻakolu(水曜)だから、海に行こうかな」なんて言えるようになったら楽しいですよね。
出典:ʻAha Pūnana Leo, Hawaiian Language Curriculum Resources
曜日の名前に隠されたハワイの歴史
ハワイ語の曜日は、じつは歴史とも深くつながっています。 今のような曜日の名前ができたのは、19世紀にキリスト教が伝わってからのこと。それまでは「月曜」「火曜」という感覚はなく、自然の流れや月の満ち欠けで日々を感じていました。 宣教師たちはキリスト教の教えとともに、西洋のカレンダーをハワイに持ち込みました。そのときに作られたのが、「Poʻakahi(月曜)」「Poʻalua(火曜)」などの言い方です。 でも、ハワイの人たちはただ訳すだけじゃなく、自分たちの言葉のリズムに合うように、数字の部分をアレンジして取り入れました。 だからこそ、ハワイ語の曜日には、外国の文化とハワイの心がいっしょに生きているんです。
出典:The Hawaiian Language and the Early Missionaries, Hawaiian Historical Society