今では世界中で踊られているフラ(Hula)ですが、カラカウア王(Kalākaua)の時代まで、その存在は決して当たり前のものではありませんでした。
19世紀、ハワイにはキリスト教の宣教師たちが多く訪れ、彼らはフラを「異教の踊り」として激しく批判しました。
フラは一時、公共の場で踊ることを禁じられ、秘密の場所でしか舞うことができなくなってしまったのです。
しかし、カラカウア王はそんな状況を憂い、心から「ハワイの文化はフラに宿る」と信じていました。
彼にとってフラは単なる踊りではなく、王国の歴史、神話、人々の心を語り継ぐ大切な文化そのものでした。
王はこう言ったと伝えられています。
「Hula is the language of the heart, and therefore the heartbeat of the Hawaiian people.」
(フラは心の言葉、そしてハワイの人々の心臓の鼓動なのだ。)
この言葉に象徴されるように、王はフラを守り、再び人々の前で踊らせるために動き始めたのです。
カラカウア王の決意が、やがてハワイのフラを再び輝かせる大きな転機を生むことになります。
参考文献:Noenoe K. Silva, Aloha Betrayed: Native Hawaiian Resistance to American Colonialism, 2004, Duke University Press; Davianna Pōmaikaʻi McGregor, Nā Kuaʻāina: Living Hawaiian Culture, 2007, University of Hawaii Press; Jon M. Van Dyke, Who Owns the Crown Lands of Hawaiʻi?, 2008, University of Hawaii Press; Ralph S. Kuykendall, The Hawaiian Kingdom Volume 3: 1874–1893, 1967, University of Hawaii Press; Gavan Daws, Shoal of Time: A History of the Hawaiian Islands, 1968, University of Hawaii Press